星のや竹富島にチェックイン
宿泊棟のヒンプンは左から入るべし
カートで部屋の前まで来たら、早速部屋へ。
道でカートを下りると、和田さんに「ヒンプンの左側を通ってください」と促されました。
ヒンプンとは、沖縄の民家に見られる魔除けの壁。
竹富島では「マイヤシ」と言うそうです。
星のや竹富島にいる間は、ヒンプンの左側を通ることについて、そういうもんなのかと思っていたんですが、やっぱりどうして左なのか調べてみました。
諸説あるようなのですが、最も多い解釈は男性は右側、女性は左側を通るというもの。
ただし、日常生活では男性も左側を通り、お正月などの特別な日や身分の高い人、重要なお客さんなんかが右側を通るのだそうです。
同じような意味合いで、日本人独特の感覚である「ハレとケ」によって、左側を通るのか右側を通るのかが決まるという話もあります。
左側を通るときは「ケ」の場合。右側は「ハレ」
「ハレ」とは晴れ着とか晴れ舞台なんかの「ハレ」のことで、特別なお祝いというような意味ですから、最初の説と同じ解釈です。
考え方によっては、星のや竹富島に滞在することは「ハレ」といっても良い出来事ですが、あくまで島の住人としての滞在というのが前提となっているので、宿泊する間はこの家の家人ということで、左側を通るということなのでしょう。
ヒンプン一つとっても、同じ日本とは思えない異文化感。
星のや竹富島に来て良かったな、と思える瞬間です。
1棟ごとに異なる間取りや敷地レイアウト
宿泊棟は1棟1棟が竹富島の民家に倣った作りになっています。
▼間取りはこんなイメージです。
(画像は星のや竹富島の公式サイトからお借りしました。)
ヒンプン、石垣(グック)で囲まれた庭、フクギの生け垣、ガーデンテーブルと椅子が、その建物も標準装備されているという様子です。
間取りの細かな寸法やレイアウト、庭の配置は、これまた1棟1棟異なるとのことで、何度も訪れる楽しみがあるという仕組み。
ただ、なかなか高額なお宿なので、私のような庶民はそう何度も来られそうもありません(泣)
星のや竹富島の施設全体マップ
▼チェックインの際にもらえるパンフレットの裏側は星のや竹富島の全体マップになっています。
星のや竹富島の敷地内は大きく4つのエリアに分かれています。
レストランやレセプションのあるメイン管理エリアと、3つの宿泊棟エリアです。
3つのエリアはそれぞれ、鳥、魚、水牛のエリアに分かれています。
水牛だけはやや具体的ですが、鳥と魚は特に沖縄の生き物を表しているわけではない、と和田さんは言ってました。
せっかくだから、ヤンバルクイナとか、グルクンとかにしたら良かったのにと思いましたが、大した問題ではないのでヨシとします。
スパの施術棟はプライベート感を出すためか、見晴台の麓にレイアウトされています。
スパのところをよく見ると、部屋名や番号が何も書いていない建物がありますよね。
この建物は何だろう、怪しい、星野氏の特別宿泊棟か、などと考えていたのですが、いっその事聞いてしまおうということで質問したら、スパ棟が2棟あるんだそうだ。
ちょっと、つまらなかったが、しょうがないか。
星のや竹富島 宿泊室(ガジョーニ)
洋室タイプはガジョーニという名前がついています。
ガジョーニとは皆さんご存知の「ガジュマル」のことです。
南国特有の樹木で、日本では鹿児島より南でしか見られません。
ガジュマルが有名なシチュエーションとしては、アンコールワット遺跡群にあるタ・プローム寺院が有名です。
たまたま去年訪れたので、その時の写真を載せてみます。
見れば「ああ、あれか」とおわかりいただけると思います。
アンジェリーナ・ジョリー主演の映画トゥームレイダーでも有名ですね。
▼アンコールワット タ・プローム寺院のガジュマルに破壊された建物
また、沖縄ではガジュマルにはキジムナーという妖精が住んでいると言われています。
ただ、八重山諸島ではキジムナーの伝承は無いそうで、竹富島のガジュマルにはキジムナーは居ないのでしょう。
キジムナーは魚が好物なので、このキジムナーも魚を抱きかかえてます。
台座に「キジムナー」って書いてあるのが、いかにもお土産といった風情です。
途中から星のや竹富島と関係なくなってしまいましたが、長くなりましたので、部屋の中身などについてはまた別記事にて。