竹富島周辺航路開発のための珊瑚移設のニュースが心を打つ

サンゴ群集300平方㍍移設 竹富南航路工事

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photo credit: only_point_five via photopin cc

というわけで、八重山毎日新聞の記事から。
サンゴ群集300平方㍍移設 竹富南航路工事

石垣港と竹富町の島々を結ぶ竹富南航路の航行安全性を図ろうと航路のしゅんせつ工事を行っている石垣港湾事務所(林健太郎所長)は13日から、那覇自然環境事務所と合同で施工区域に存在するサンゴの移設作業を行う。作業では竹富島南西沖の竹富南航路から竹富島シモビシ海域公園付近に枝状ミドリイシ約300平方㍍のサンゴ群集を移設、岩盤に着定し、産卵があれば周辺海域のサンゴ礁再生も期待される。
竹富南航路整備事業は同事務所が2012年度から実施、15年度完成予定で進めている。これまでにもサンゴ移設を行ってきたが今回は石西礁湖自然再生協議会と連携し、シモビシ海域公園北側海域への移設を決めた。

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▲珊瑚を移設しているのは、画層の位置。
(記事画像をキャプチャしたものです。)

このニュースを見て、竹富島の西桟橋での光景を思い出しました。

▼遥か彼方に、浚渫船(しゅんせつせん)らしき姿が見えます。
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▲それにしても、竹富島の西桟橋からの夕日は綺麗です。

雲がもう少し少なければ、なお良かった、と思いつつ、また行けばいいんだと自分に言い聞かせたりして。
上の写真でわかりにくかったかな、と思いましたので拡大したのがこちら。

▼確かに浚渫船が停泊しています。
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この浚渫船が、記事の珊瑚移設工事のものかは確かめるすべもありませんが、おそらく間違いありません。

ちなみに、西表島から竹富島への航路(GPSにより記録したデータ)ではこんな感じでした。
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▲この航路を見る限りでは、記事にある珊瑚の移設場所とは違うようなので、漁業や島の人々が個人的に利用する航路なのでしょうか。

珊瑚礁移設工事は2015年に完了予定

この航路の安全性確保の工事は2012年から行われていて、2015年に完成予定だとか。

記事によると、
・珊瑚はダイバーが手作業で採取する。
・採取の際は珊瑚の優占種、健全状態を確認している。
・採取後船で運搬し、底板を抜いて珊瑚の群体を整置
・群体同士の支え合いで群集強度を高めるために、水中接着剤などの接剤は使わずに海底岩盤への着定を図る計画としている

と、なにやら気の遠くなるような作業が計画、実施されているようです。
記事の最後に気になったのが、

石垣自然保護官事務所では「シモビシ海域公園北側は波あたりも小さく、増えやすいのではないかということで選定した」と説明。石垣港湾事務所の久場良也係長は「今回のサンゴ移設は環境省に移設先を調査してもらい、周辺海域のサンゴ群集の修復にも寄与する場所を選定した」と述べ、サンゴ礁回復に期待した。

とあり、環境省の仕事、おそるべし、
とちょっと、感動しました。

もっと、日本の環境を守るための取り組みをアピールしたっていいんですよ、環境省。

珊瑚について何も知らない自分を恥ずかしく思う

珊瑚の分類

そういえば、珊瑚のことについて何も知らないと思い初心者レベルでわかったことをまとめます。

まず、サンゴの種類には
造礁サンゴ、軟体サンゴそして宝石サンゴの3種類があります。

造礁サンゴが、上記の新聞記事の珊瑚。その名の通り、珊瑚礁を形作っているのがこの珊瑚です。
軟体珊瑚は、英語でもソフトコラールと呼ばれ、ウミトサカという珊瑚が有名です。海の中でピンク色のカリフラワーのような形状をしていて、ダイバーのダイビングスポットの目印になったり、ダイバーたちが写真を取る際の背景にはうってつけとのこと。

最後の宝石サンゴは、ピンク色の宝石として売られている珊瑚をイメージしてもらうといいと思います。
深海に生息し、大変貴重なため、宝石のように希少価値があり高価に取引がされています。

珊瑚は動物なのです

サンゴは刺胞動物というグループに入る動物です。

刺胞動物の仲間にはサンゴの他にクラゲやイソギンチャクも含まれます。
サンゴはイソギンチャクに似たポリプという部分が生きている部分で、残りはそのポリプが作り出した石灰質の骨格部分となっています。

ポリプはその一つ一つが独立した動物で、珊瑚はポリプが無数に集まった生命体とも言えます。
サンゴは光合成とプランクトンの捕食という二つの方法でエネルギーを得て生命活動を維持しています。

珊瑚は卵も産みます

これも恥ずかしながら初めて知ったのですが、珊瑚はどんどん分裂して群体をつくるものと、卵と精子の受精によって幼生をつくり(サンゴの産卵)、新たな場所に定着して群体をつくる「有性生殖」があるのです。

そうです、珊瑚は卵を産んで増えるんですね。

そして、珊瑚の成長はとてもゆっくりなので、産卵して増えることがわかってはいても、大切に移設(移植)するんですね。
また勝手に増えるから、なんていう人間本位の勝手なことはしない。

なんか、とても素晴らしいことを当たり前にしているじゃないですか。
環境省、ただのお役所かと思って見くびってましたよ。

珊瑚を守ることを当たり前にできる日本人なのに・・・

まあ、ここでこんなことを言っても仕方ないのですが、かたや原発のこととなると経済活動とガッチリ密着しているので、上の記事の珊瑚のようには環境優先でうまいこといかないんですね。

比較するのもオカシイのかもしれませんが、八重山の景色の美しさと、福島の景色の美しさに違いはないような気がしますが・・・

そんなに真面目なブログじゃないので、あまり突っ込みませんし、そんな知識もありませんが人間の力が及ばないものを、人間が何とかしようとすること自体、大変おこがましいことなのかもしれませんね。